接骨院で施術される治療方法の1つには、温罨法(患部を温める)というものがあります。
血行促進が主な目的です。
当院では、条件にもよりますが【湿熱】という方法で行われます。
「患部のみを湿熱で温める。」というのは、接骨院や鍼灸院などでは昔から行われてきた一番基本となる手当ての1つです。
「床屋さんで施される蒸しタオル」のようなイメージで、「専用のおしぼり」と温罨法機で15分程度の湿熱を施します。
治療院によっては、低周波などとの治療を並行で行ったりします。
なぜ、今回、数ある治療法の中から【湿熱療法】を取り上げたか?というと、先日、渋谷の有名なクリニックの先生が下記にある本を紹介されていて、ご本人も効果のほどを実感されていたからです。(湿熱の効果を見直されていた。)
全身を温めること自体は悪いことではありませんが、目的を絞った治療では患部(部分)への湿熱療法が有効であり、カイロで代用したり、乾熱のみでは同じような効果を期待することはできません。(注:効果がないわけではない。)
嬉しいことに、接骨院で行われている治療法が、近年また見直されてきています。
どれだけの効果が期待できるかは、ここでは長くなるので省きますが、【骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷】の回復を早めるには、固定、安静、湿布等のみならず、この湿熱療法をはじめとする「ほねつぎ」や「鍼灸院」の治療が有効な事は、言うまでもありません。
外傷や怪我の回復を早め、日常生活やスポーツへの早い復帰を望む患者さんは、「接骨院(ほねつぎ)」には、【湿熱療法】という方法があるという事を知っておいて損はないと確信しています。
※昔の治療家は、蒸し器で「おしぼり」を加熱して、文字通り「蒸しタオル」を当てていました。
推薦図書
「たった5分で体が変わるすごい熱刺激 」(著者:井本邦昭/サンマーク出版)
完全なる骨癒合を営み使用に堪えうる迄の時日各々場合により一様ではありません。
即ち
(イ) 骨の太さ、小骨の治癒は速やかにして大骨の治癒は緩慢である。
(ロ) 皮下骨折治癒は開放性に比し速やかである。
(ハ) 骨折型中単発骨折は多発骨折(破砕骨折)に比して治癒が速い。
(ニ) 骨折端の移動の程度によりて異なる。
(ホ) 伝染の有無は骨折治癒に大なる関係がある。
(ヘ) 年齢、小児は治癒速やかで老人は遅い。
(ト) 栄養佳良なるものは速く治り不良なるものは遅い。
(チ) 全身性疾患、重症結核、微毒、糖尿病、妊娠、体質異常等に於いては治癒が緩慢である。
(リ) 治癒の適否も大いに治癒日数に関係がある。
◎統計に依る単純皮下骨折の癒合日数(資料)
指趾骨(ユビノホネ) 二週間
掌骨、肋骨(テノヒラ、アバラ) 三週間
鎖骨 四週間 前腕骨 五週間
上腕骨 六週間 脛骨 七週間
下腿両骨 八週間 大腿骨 十週間
前述の日数は最も好経過をの場合を示すものにして統計以上の日数を要することは少なくありません。
尚、完全に機能を回す復す(回復)迄には前述の日数の二、三倍を要するを普通とします。
【参考文献】
接骨術 手當中ノ御注意:時田 善 (祖父)
(イ)捻挫(クジキ)、打撲(ウチミ)に対しては直ちに整調を施すと共に、腫脹、疼痛の減退を計る目的にて誘導マッサージ及び消炎療法を施します。
前述、療法を毎日実施することが如何に経過を良好に導くかは論を待ちません。
(ロ)脱臼に対しては、脱臼が元の位置に復したから直ぐに使えるからといって、後の治療を抵当にしませんと習慣性脱臼と云って一寸したことで直ぐ脱臼する様になります。
それが爲(為)には少なくとも一、二週間の固定を必要とし、毎日、腫脹、疼痛の減退を計り、関節強直を防ぐ目的でマッサージ及び電気療法を施します。
(ニ) 骨折に対してはなるべく早く整復(元の位置に復す)することに依り疼痛は急速に減退するを普通とします。
骨折を整復したからとて何時迄もその儘(正しい位置)在るとは限りません。
特に管状骨(大腿骨、上腕骨)等は後から再三転位して正しい位置に接合しなおすことがあることはいかなる大家と雖(いえど)も之を証明して居ります。
従って患部(折れた処)を動揺しない様にして毎日乃至隔日に診療出来る様な方法を取って居ります。
【参考文献】
接骨術 手當中ノ御注意:時田 善 (祖父)